戦略Aと戦略Bがある

「すずめさん、どうすればこの街が元気になるのか。考えてよ」


とよく言われます。


よく言われます、というのは自分に対する社交辞令で、
本当は年に何回か言われる程度です。


ちなみに、架空の話、
函館市というのが、街として一個の精神だったとします。
その精神が、さてこれからどうやって自分を高め、力を発揮していこうかと考えたとします。


その時、大まかに言って、街を元気にするための戦略は2つです。


1つは、自ら、古い概念を革新して、新しい概念を獲得すること。
もう1つは、いち早く、どこかで開発された新しい概念を迅速に取り入れること。


概念というのは、どういうことかというのも簡単には説明できないのですが、色々な概念が少しずつ色褪せていき、寿命を迎えるとすれば、それにいつまでも乗っかっていると、ある段階で致命的に時代遅れになってしまいます。


例えば、うちのオヤジの口癖ですが、
「なるようになるさ、と思っていても、なるようにならないのが人生」
と言います。


「なるようになる」


くらいの、当たり障りのないものが概念で、こういうのが覆る可能性があると思います。実際の例でいうと「頑張れ」という言葉がいつの間にか死語のようになってしまいました。いつしか「頑張れ」概念から、「頑張らなくていいよ」概念になってしまいました。


自分で概念を革新するのは大変です。


誰もが「頑張れー」「頑張れー」と言っているのに、自分から言い出しっぺになって、「頑張らなくていいよ」とはなかなか言い出せません。


そもそも、自分が当たり前のこととして受け入れている概念が、実は当たり前のものではなく、自分の中に埋め込まれているだけのものであるということを自覚すること自体、容易なことではないです。