ラブライブ劇場版 謎のシンガーの正体考

ラブライブ!の第二期を見終わり、劇場版も借りてきて見終わったところです。ちなみにガチ泣きでした。一時期の泣きゲー(おい)ブームの時に、もう一生分の涙を使い切ったと思っていたのですが、まだ流す涙があったのですねえ(しみじみ)。
劇場版で登場する「謎のシンガー」の正体がやはりネットで議論になってますね。
そういうのは好きなので、私も書いておきます。
一番納得いきそうな正体は、ハイヤーセルフとかそんなような名前で呼ばれる、穂乃果の内なる絶対的精神ではないかと。しかし、いかにも精神世界っぽい、不思議な空とか湖とかでの会話ではなく、実際に存在していて、遭遇したような描写になっているのでややこしい。
「謎のシンガー」が非現実的な設定で存在してしまうと、作品がファンタジーになってしまうので困る。かといって、穂乃果が実は精神を病んでいてというのもイヤである。ということなんですけど。ループ設定や、メンヘラ設定のアニメやラノベが多すぎた?せいで、そっち方面に解釈ひっぱられすぎ?ですけど、思春期の女の子がイメージ過剰になるのは、そういう現実の出来事としてアリだと思います。
「謎のシンガー」は、現実的に存在しえたのか、穂乃果の心の中で空想可能な範囲に収まっていたのか、というと。
まず、穂乃果がホテルに帰りつけた状況としては、大きな駅の、大きなホテルの、という断片的な情報から辿りつける…のですから、現実には、誰か親切な人に身振り手振りで説明したら伝わって助けてくれた…けれど、穂乃果の頭の中はパニックだったので、誰に何を言ってどうなってこうなったのかを現実的に整理できず、ほぼ無意識で行動。現実の記憶が欠落している部分を空想で補った。
空想面で言うと、謎のシンガーの設定が細かいので、未来の穂乃果がタイムスリップしてきたみたいに見えますけど、他のメンバーとはぐれて異国の地で1人になってしまった自分、という現実と重なるわけで。現実の穂乃果が、たまたまその時の不安な心理状態で空想した未来の自分を、現実の記憶欠落部分に当てはめたという風に私は思います。
ただそうなってくると、すべてを見通したようなハイヤーセルフ的存在なのか、自分の不安を未来に投射し、さらに現実に投射した不安的存在なのかが、ゴチャゴチャになっていて、どっちが優位なのっていうのはあるんですけどね。
謎のシンガーはその後、日本に戻ってきます。これは、ファンタジーのセオリーにのっとった不意打ちには間違いないので、ファンタジーとして楽しめるのですが、ファンタジーでは困る人には悩ましい。ただ、おそらくは穂乃果の迷いが解消され、決断することによって消えていく存在なので、ラブライブ異世界ファンタジー化にはつながらない、かと。
そんなこともありながら、個人的には、謎のシンガーの声優さんが、高山みなみさんだったことに、深い意味を感じてしまいます。らんま1/2の時に、そうそうたるメンバー揃った中で、歌唱力をけん引してたのが、高山みなみさんで、その後TWO-MIXで活躍。高山みなみさんがいなかったら、声優のアイドル展開は、ネタ的なキャラソンレベルか、アニメとは全く別個に歌手活動するかにとどまっていたのかも。って考えると、築き上げた伝統をこれからも継承していくぞっていう意気込みを感じる起用でじわりました。
そこからさらなる妄想解釈を1つ言うなら、理事長の声優さんが日高のり子さん(高山みなみさんとらんまで一緒に活動)です。このことから想像するに、謎のシンガーの言う、昔一緒に活動していた、今ははぐれた仲間の1人が理事長でっていう設定も無きにしもあらず?(SSネタ?)